1. ボカロ曲匿名投稿イベント 無色透名祭

    ぜんぶ覚えて、いつか思い出せますように

    「いつか忘れる日のために。」

    すぐに忘れる言葉ばかり頭に詰め込んで過ごしていた。
    ささやかだけど戻らない時間について。

    いつかの春、いつかの窓、いつかの放課後、いつかの帰り道
    そのすべてを焼き付けて、今。
    全部、ぜんぶ覚えていたい。
    ぜんぶ覚えて、いつか思い出せますように。
    いつか、すべて、忘れる日のために。

    いつかのわたしたちへ送る備忘録。


    送辞。在校生が卒業生に送るメッセージ。

  2. Camelots

    現在が幸せだったら 私は忘れ去られても構わない
    この歌を記録して残すよ

    私はいつか君と出会いたい
    誰も想像し得ない世界で

  3. 朴之感想文

    いじわるマスターの喫茶店は
    潰れて工事現場になった まるで砂場みたいだ
    調子に乗って鼻血を出したシーソーも
    老朽化だからって なくなってしまったみたいだ
    思い出と歩いてる 当たり前だった道

    昔に思いを馳せながら
    今という瞬間を残しながら
    下手くそでも そのままが一番いいんだって。

    今が一番きれいだけど 
    それはいつか、昔になって忘れてしまうから
    せめて残しておこう。

  4. 2997

    それなりに答えは見つけているけど
    いつだって小銭が少し足りないな
    月光の果てに気を取られ またひとつ時を進めよう

    齢をとって気づくこと、立場の変化、誰かの中で消えていく自分との思い出。

    視線を逸らせば辛うじて、愛せる日々のこと
    睫毛や覚えた口癖に 値札や価値などつけぬまま
    ただ手荷物を減らすのだ まだ夜は長いから

  5. 捨て犬A

    大事なもののためならば喜んで 
    愛しいもののためならば喜んで
    この世界から見たら残りわずかな時間を
    惜しむことなく捧げ 祈るように生きて

    人がなぜ泣くのか 誰にもわからない
    そんな雫を知るまであなたのそばで

    穏やかで、平和で、そしていつかくる終わりを連想させる。

    日常で。日常だからこそ、大切で。

  6. ryuryu

    この長い歴史に、僕たちはちっぽけで。
    世界を変えるような天才でもなんでもない平凡な僕たち。
    きっと忘れられてしまうような僕たち。
    そんなちいさな僕たちが、この世界に残していく物語。

  7. 飛行少女観測隊

    数年ぶり、降り立った街並み

    同じままではいられなくて。

    走り回って音を集めた、あの校舎は今はもうない。

    だからわたしたちは残した音を切って貼って音楽にする。

    いつかの春、いつかの窓、いつかの放課後、いつかの帰り道
    全部、ぜんぶ覚えていた。


    答辞。送辞に対して贈る卒業生からの言葉のこと。

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