とおい夏の歌がふるえて　柵の向こう側の空に怯えたまま
そっと淡い風がやむまで　僕が壊したものだけ思い出すんだ

深い海の底であえるように　そっと耳を澄ました
今君の名前そっと指でなぞっては　はじめての痛み飲み込んで

『しあわせ』とフリガナ振って　見ないフリを続けた結果
とりかえしのつかない迷子になって　嘘にまみれて自分を失くしました

雲の向こう、送電線、限りなく青、青い情景。
陽炎に霞む廃線の上を、ふと横切る涼風の匂い。

今あの泥水を飲まなきゃ不幸になる　
と、いうようなやつ　タチの悪いやつ
で、そいつが僕の言葉を奪うから

意識の中　夢の中　貴方に問う
いまでもそこに　私の居場所はありますか？

鈍色だった　音の魔法で
巡り巡った　言葉の魔法で
僕の前に現れて　導いてくれないか？

風に舞う六花のように　貴方を綾なす芸術に成りたかった

キラ　キラ　キラ　キラ　君の灯りが
キラ　キラ　キラ　キラ　消える
消える　消える　消える　消える
消える　消える　消える　消える
消える

部屋中に、光が満ちて、僕らはなにも見えなくなった
真っ白な暗闇の中、心、溢れて。