2025年10選【#ボカロ年10選アドカレ】
12 曲 / 44 分 50 秒
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月詠 / 星界
待機曲#1
「叶うなら醒めない夢にふたりきりで」
私がtokiwaさんと出会ったのは2024年10選を組んでいたころ、つまりちょうど一年前ほどのことでした。
YouTubeで曲を漁っているとジキルがおすすめ欄に現れ、「お、星界じゃん~」と思って開いた束の間、圧倒的な音の美麗さに叩きのめされました。
そして続いて視聴したメテウスで完全にやられました。星界のArtcore!?本気で言ってるんですか...?
それから少し間が空いて今年の2月、ボカコレ参加の告知を見て大横転。てっきりニコニコには来ないと思っていました。
そろそろこの作品の話に移りましょう。曲調はゴリゴリのEDMなのですが所々和の雰囲気を感じ取れて面白いです。
そして星界の使い方が巧みです。ここまで星界を使いこなせたPがこれまでに存在したでしょうか。
MVの月や蝶といった幻想的なイメージが曲をさらに美しく引き立てていると思います。
美の極致とも言えるこの楽曲をぜひご堪能ください。 -
オラシオン / 夜丹れにや feat. 初音ミク
待機曲#2
「死にたいくらい凪いだ朝だった」
実は私はこの曲をボカコレ期間内に聴いておらず、初めて聴いたのはイモトロというボカロクイズ企画内の事でした。
当然当時の私はこの曲を知らなかったので「何なんだこの良すぎるトロニカは!?」と驚き、曲名が出るとちょうどタイトルだけ知っていて聴いていなかった曲だったので「こそ~~~~(これがそれか、の略)」となりました。
この曲は一音目からすでに完成されていると思います。優しい水の音の響きがなんとも心地いいです。ミクの声ともマッチしています。
黒うさぎさんのモノトーンのMVもとても情緒的です。
幻想的な世界に心ゆくまで浸ってください。 -
ラプス / 初音ミク ᕀ にっけい
#1
「きっと君がいなくても 僕は君と生きていくよ」
告知動画の時点で心を射抜かれました。
前曲と同様電子音が心地良いエレクトロニカですが、本作ではギターの音がとても効果的に使われていて美しい世界観を演出しています。
サビのメロディはとてもキャッチーで心に深く残ります。
MVも調声もかわいい曲なのですが、歌詞やタイトルの「lapse」という英単語からは儚いものへの追想を汲み取ることができます。
非常に奥深く技巧的な楽曲です。 -
KAIRUI - 魔法(feat.初音ミク)
#2
「魔法と、そう呼びたいのです」
年の始めに投稿された力作。
ニコニコへの投稿は前作の「幽霊」からおよそ3年ぶりとなりました。
MVと音の両面からこの曲に注がれた熱量が伝わっていきます。
この楽曲で特に素晴らしいのはその構成です。
冒頭は思わず寝てしまいそうな優しさ全開のトロニカですが、「さぁ、行こうか」以降は壮大な冒険の幕開けのようなものを予感させます
そしてこの後の間奏が本当に素晴らしい!あのKAIRUIが帰ってきたという実感が湧いてきます。
それから美しく見とれてしまうピアノパートを挟み、サビでタイトル回収が行われます。
曲の最後はアカペラのようになっていて冒頭の優しさへの回帰を感じさせます。
練りに練られている非常に完成度の高い曲です。 -
アモス - 聴けたら feat.Luotianyi
#3
「そっと流れるように」
洗練され切ったエレクトロニカ。
もはや私が文字にすることも野暮に感じてくるほど無駄のない美しい曲です。
真っ白い背景の真ん中に波形が表示されているMVという時点で本当にお洒落。
そのお洒落さは曲にも反映されています。ストリングスがとにかく幻想的です。
上品な世界観を体感してください。 -
makeaboy
#4
「永遠はあの樹下に隠したまま」
ǢǪ...もとい、ぎゅる子さんのボカコレ参加曲。
氏が初期のころから表現してきた「透明感」が最も色濃く出た作品です。
作者自身が作るアニメーションはとてもハイセンスで、哲学的な内容を示唆させます。
そして極めつけはラスサビ。breakcoreが圧巻です。
現実離れした世界観に入り浸りましょう。 -
えいえんじゃなくてゴ×ンネ
#5
「甘くないBメロンは食べちゃった!」
私が#FFFFFFはまほうを聴いて虜にされたのが今年の始め。今や10選に入れるほどその曲に心を奪われています。
そして私がわらべさんを知ってから最初に投稿されたのがこの曲。予告の時点でほぼほぼ100選入りは決めていました。
優しくてかわいい世界観と独特の言い回しが光る歌詞がとにかく見事です。
歌詞もメロディもとにかくキャッチーで頭から離れません。
この曲で汎用式概念を初めて知ったのですが声が世界観にマッチしすぎていてすごかったです。私がボカロPデビューしたら汎用式概念は使用すると思います。
3月にボカハピというクラブイベントに参加したのですが、そこでなみぐるさんがこの曲を流していてすごく嬉しかったです。私が帰った帰った後ももう一回流れていたらしい。
そして今月半ばからこの曲がJOYSOUNDで歌えるようになったそうです!みんな歌いに行きましょう。 -
匙ノ咒 / 初音ミク
#6
「ナカッタコトニナッテシマウ」
私が初めて参加したボカロイベントは去年の11月に開催されたボーマス57。そこで買ったアルバムがこの曲も収録されているLD100でした。
ということで実はこの曲は去年の年10選にも入っていました。(このようなことが起きてしまうので今年以降はアルバム限定曲は〇選に入れないようにしました)
ボカコレでMVが出たときは本当に驚きました。元々100選入りは内定していたのですぐにマイリスに入れましたね。
では楽曲の話に移りましょう。この曲は所謂「物語音楽」で、それもあってか曲の構成が非常に巧みです。
1番のサビではまだ完全に盛り上げ切らず、世界観の提示だけに終わります。
その後高速の歌唱パートが入り、アルバムのテーマでもある「毒」に苦しむような描写を入れています。
「みんなが見下ろしていた」の調声は圧巻です。そこから狐子と星界によるコーラスも入っていて同位体組が好きな私に取ってはかなり嬉しかったです。
2番サビは1番よりも盛り上がり、氏の類まれなセンスを感じられます。
曲が佳境に入るにつれて「毒」の要素は強まっていき、ラスサビでは怒涛の展開が待ち受けています。
つい先日でた作者によるnoteではこの曲の裏設定が語られていて必見です。
そして来年の2月にはこの楽曲のストーリーを含めた小説「観測記録」が出版されるそうです!楽しみすぎる... -
さよならなんだ
#7
「忘れないまま話をしよう!この先ずっと...」
ボカコレ2025夏一選(現)。
あまりにも感傷的な曲。
まず曲を聴いて気付くのが特徴的なIAの調声です。掠れた声が切ない世界観を演出しています。
曲はあまり静かなタイプの音使いではないのですが不思議と儚さを感じ取れます。
ラビは感傷的且つ心に残りやすいメロディで綺麗です。
そしてラスサビは今までのサビとは違うメロディが展開され聴いていて飽きません。
歌詞もとても文学的で高尚に思えます。
夏に出た曲ではありますが、今の冬の空気感にとても合った曲だと思います。 -
telencephalon / ゲキヤク・葛駄夜音
#8
「叶うなら聴こえる様、攫う声を」
6月に行われたボカラボ主催の『2025上半期ツアー』で私が投げた曲。
sepiarecorders氏のRemixから知った曲です。
元々はrinri氏や水都氏も参加したコンピレーションアルバム「1.」収録曲で、初出は2023年とそこそこ前です。
非常に力強いシューゲイザー調の楽曲で聴くと圧倒されます。
ゲキヤクの力強い歌声と葛駄夜音の儚い歌声が緩急を際立たせています。
タイトルの「telencephalon」は「終脳」を表す単語でありこれまたかっこいいです。
叩きつけるようなギターサウンドに思わず息をのんでしまう曲です。 -
ジェーンは凍っていた / 初音ミク
#9
「いちばんきれいな方法で」
私は冬が季節の中で一番好きですが、それはこの曲とisomersの影響が非常に大きいと思っています。
まずこの曲の最初のイントロですが、一音目から冬の美しくも残酷な空気を感じられて非常に繊細です。私があらゆる曲の中でトップレベルで好きなイントロです。
タイトルの「ジェーン」は「Jane Doe」、つまり身元不明の死体のこと。それと「死んだ体温を模した」などの歌詞から、この曲は凍死についての曲だと分かります。
それを「いちばんきれいな方法」と表現したのは言い得て妙だと思います。
「血が滲む雪、溶けて ふたりを象る」や「ゆるやかに温度が 溺れて沈むこと」などの表現がとにかく美しいです。
「〇〇でいて」と何度も繰り返すサビやナースロボによるポエトリーリーディングも美しさの限りを尽くしています。
冬の雰囲気を美しく綴った、一生私の頭から離れることのないであろう名曲です。 -
それは、褪色に夢む翳。 / Blurry Photograph. / 记忆汇流成河。 / Feng Yi, 初音ミク
#10
「憶昔を醒まさぬように、」
最終曲。
この曲は無色透名祭3で全曲周回中に出会いました。
初めて見たときはあまりのタイトル貫通具合に笑ってしまいました。私は柳世翽宇氏のことが大好きでそれまでに出た2曲とも500選に入れていました。
ということでこの曲を聴いた時点で期待はかなり高まっていたのですが、それを軽々しく超える卓越したセンスを見せつけられました。
氏のほかの楽曲と同じように冒頭は沨漪(Feng Yi)の幻想的で思わず聴き入ってしまう歌声から始まります。
中国語・英語のパートや難解な語彙が浮世離れした雰囲気を演出しています。
そしてサビに入るとその世界観が爆発します。
一気に新世界に突き抜けたかのような開放的で爽やかなサビは美しく心に刻み込まれます。
ミクも合わせて歌いだしますが、超高音での歌唱がこれまた美しいです。
2番も同じように沨漪の歌唱から始まりますが、技巧的なピアノの音が鳴り響き難解な世界観を紡ぎだしたと思った束の間、力強いロックサウンドが耳を支配します。
この美しく幻想的な世界観とロックの融合がこの作者の特異的で素晴らしい所だと思っています。
「衝を奪った僕の声が、」あたりのロックサウンド全開のパートはこの次に訪れるであろうさらなる盛り上がりを暗示させます。
そして2回目のサビが来たと思うと、その次には圧巻のラスサビが待ち構えていました。
ミクの声は高音という域を超え、もはや声と認識していいのか分からない極致まで到達します。
センスが眩いほどに溢れるラスサビが終わり冒頭の雰囲気に帰ってきたと油断していると、最後の最後にも怒涛の展開が待っています。
ここまで8分53秒。二転三転する曲調に翻弄されるうちにもうこんな時間が経っていたようです。
ちなみに前回の私の最終曲「From ∄ Glimmer ∄ to ∄ Radiance ∄」も7分17秒と奇しくも長い曲が二年続いてしまいました。
ということでこれが私のツアーの最終曲です。これが芸術だと言わんばかりの非常にテクニカルな曲だったと思います。
来年も今回流したような素晴らしい曲に出会えることを期待してこのツアーを締めくくらせていただきます。

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