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オルソドクシア / ぐちり feat.音街ウナ、鏡音レン
この世に存在するボカロ曲、延いてはこの世に存在するすべての楽曲の中で一番好きな曲です。私がこの曲に出会うまでに築き上げた、そしてその後も築き上げることになる趣味、嗜好、思想、性癖……そのすべてがこの楽曲に詰まっています。人生のAT1選です。
鋭いドラムの音から始まり、ステンドグラスを背景にタイトルが映し出されると同時にぐちりさんらしい煌びやかなロックのサウンドが広がります。かわいくも力強いウナちゃんの声と少し大人びたレンくんの声が聴こえると共に現れる苦無正。早口で音の高低差が激しい曲でも、淡々と歌詞を語り音を擦ることができるのは合成音声の魅力の一つだと思います。
00:50の苦無正の表情の変化を境に、今までの華やかな雰囲気とは一変して重低音が展開されるBメロ。ドゥンドゥンした音で構成されるメロディが怪しげでかっこいい。
そして何と言ってもサビの開放感が最高に気持ちいい。画面が明るくなり、疾走感のあるサウンドが押し寄せてくる瞬間が堪らないです。畳みかけるようなドラムの音、左から右へ流れ込むギターの音、重厚感のあるベースの音。全てが好きです。歌詞の言葉選びも秀逸で、特に「偶像に媚び売りゃ救われる命」というフレーズが大好きです。嘘に塗れた新興宗教に対する冷めた解釈が、このフレーズに詰まっていると思います。
間奏のパートでは、MVに『陰謀論』の引用が映し出されるので読んでみてください。
2番から雲行きが怪しくなってきます。楽しい。少し落ち着いた音から「その身捧げよ 心捧げよ 全て捧げよ 主には祈りを」で音量と勢いが増すことによって、苦無正の欲が増進していることを感じさせられます。また、2番ではBメロが2回繰り返されます。1回目の最後の「もう 声は止まない」という歌詞から一瞬の間もなく2回目のBメロに。サビと同じくらいの盛り上がりを以て、信者の怨念が募り、反乱に発展する様子が語られます。
その勢いのままサビに入ります。歌詞やMVの演出が1番とは異なるのでそこにも注目です。ちなみに2:41の顔が好きです。
2番後の間奏はなんと言ってもピアノが堪らない。2:55の少し溜めのあるメロディが本当に大好きです。激しいロックの中に上品なピアノの音が入ることで、高貴で慇懃無礼な雰囲気を感じられて最高です。
文字数がないのと、結末は皆さんに見てほしいので、ここでコメントは終わりです!AT1選をよろしく!オルソドクシアはいいぞ
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