その命に期限をつけるなら
6 曲 / 31 分 53 秒
ぼくにとって”生きる”ということは、
できることならいつまでも続いてほしい命の状態だ。
その理由は、ぼくが死んだあとに起こるはずのおもしろいことを、
全て見逃してしまうのが悔しいから。
ずっとそう思って生きてきたので、
”死にたい”と思ったことは一度もないし、
”死にたい”という感情があまり理解できていなかった。
昔に比べて多少なりその感覚への解像度は上がっただろうが、
やはり共感には程遠いものである。
”死にたい”と思っている人からすれば、
なんてのんきな奴だ、幸せな奴め、
そう思われても仕方はないのだろうとも思う。
生きていれば全て何とかなる、
たしかにぼくはそう思っているし、
大切な人に生きていてほしい。ずっと。
でも、「頑張れ」「大丈夫」「なんとかなる」
そんな言葉、ぼくは心からそう思っていても、
かけるにはあまりに無責任なようにも感じる。
その感覚も全て、数々の音楽を通して知ったもの。
最近、衝撃を受けたことがある。
”短く太く生きる”ということだ。
早死にする代わりに、今を好きなように生きる。
夏休みの宿題のように。
ぼくには、そんなこと思いつきもしなかった。
あぁ、人間は面白いな、なんて思った。
勿論、否定することなど到底できない。
それがあなたの幸せならば。
その命に期限をつけて、
何も無駄にすることなく楽しむという。
その輝きに、ぼくは圧倒された。
その輝きに、ぼくは敬意を表したい。
共感からは程遠い、
しかし、輝きを放つ生命力へ。
2024年7月27日
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