腹水盆に墓参り
中目黒はまだまだハイカラですこと
くらくらしちゃうあなたを追いかけて
次の駅まで一休みでしょ？

流し込む 差し込む 用法容量 死守義務
ご確認遊ばせ 神経が動き出す
ぐにゃり ぐにゃり 歪む景色が
グラデーションに変わってく

雨降る街も 汚い靴も
僕の名前も みんな 溶けていった
デカルコマニー みたいな 人々
何の真似だか よく知らないけどさ

もしも見透かされているのなら
瞼の裏から離れないや
二人で隠れた教室のカーテン
チョークの粉が肺に絡まった

夜が終わる前に
あなたはやっぱりお嬢さんだから
いい顔せずには 通りゃんせ
偶然 出会った世界 だったから
生まれた 証を残す

擦り切れるほど
観られた映画は
モノクロ世界の体験版

ウッドペッカーは夜泣く
あたしじゃない あたしじゃないな
壁の向こうから手を振った
月を見ているあなたに
おやすみ

きっと愛は此処には無いと解ってて
夢を見せては 奪われて
甘いのは苦手だったのに

「あたし生きていいの？」
不揃いなグラス
ドライフラワーの香を詰めた
このまま君になれたら いいのにな

こんな日々が少しずつ僕らを
蝕んでしまうというのなら
足りない言葉伝わらなくても
今だけはただ繋ぎ合っていて

軋むあなたの身体を
思って死にたいと
願ってしまっただけだよ

どこにも逃げられない逃げられない
想いは擦れ違ってしまう
戸惑いの後には
今日も独りになってしまうから

どうせもうまともじゃ居られないんだから

愛用であるように 錆びたカトラリー
君が終わらせてよ
最悪の場合は

今は遠くなったベル　
話すような細い声で 聞かないで
見ないで 黙って 待っていて
「側に居るから」
選ぶように 壊すように　
その形になったとか
もう見つけたかな

覚えていたいんだよ
僕らが歩いた場所