一作目
「私ははじめて、世界の優しい無関心に、心をひらいた。これほど世界を自分に近いものと感じ、自分の兄弟のように感じると、私は、自分が幸福だったし、今もなお幸福であることを悟った。」
アルベール・カミュ『異邦人』

二作目
『三月ウサギは時計を手にとるとしょんぼりと見つめた。そして自分のお茶のなかにどっぷり漬けてから、もう一度ながめてみた。でも最初ほど気の利いたことばはでてこなかった。「最高のバターだったんだよ。」』
ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』

四作目
「考えてくれ、いまの時代で、気違い病院の鉄格子の、どちらが内か外か。何が悪で、何が人間らしい善といえるのか。」
中井英夫『虚無への供物』

五作目
「求む工員
　空中楼閣建設事務所」
安部公房『空中楼閣』

六作目
「でも私も愛が何なのかわからなくなる時があるよ。世界には様々な愛が蔓延しているでしょ？」
「確かにそうだね。愛は実態がなくて何にでも姿を変えられる。だから何でも愛で片付けることができる」
　白河三兎『プールの底に眠る』

七作目
「そして困ったことに、悪はどうしていつも美しく見えるのでしょうか？」
三島由紀夫『不道徳教育講座』

八作目
「私の言語の限界は、私の世界の限界を意味する」
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』

九作目
「君、この絵をもらってくれたまえ。今じゃまだ紙屑みたいなものだろう。だが、きっといつかは喜んでもらえる日が来るだろうと思うんだ。」
ウィリアム・サマセット・モーム『月と六ペンス』

十作目
「さめてはみえぬ　まぼろしのそのおもかげ」
ルイス・キャロル『鏡の国のアリス』

十一作目
かのひとまことにさちありなんと
まさしくねがへばこころはあかし
/宮沢賢治『夕日は青めりかの山裾に』

十二作目
「"これ"を振り放さなくちゃだめよ」
フランツ・カフカ『変身』

十三作目
「書を捨てよ町へ出よう」
寺山修司

十四作目
「こんな夢を見た。」
夏目漱石『夢十夜』

十五作目
「私の心の暗黒が、無数の灯を包む夜の暗黒と等しくなりますように」
三島由紀夫『金閣寺』

十六作目
「もう一度探し出したぞ。何を？永遠を。それは、太陽と番(つが)った海だ。」　　
アルチュール・ランボー『永遠』

十七作目
「ぼくたちの頭はちょうど神様と同じ重さ
　ほら、二つを正確に測ってごらん
　ちがうとすれば、それは
　言葉と音のちがいほど」
エミリー・ディキンソン

十八作目
「光を見るためには目があり、音を聞くためには耳があるのとおなじに、人間には時間を感じとるために心というものがある。そして、もしその心が時間を感じとらないようなときには、その時間はないもおなじだ。」
ミヒャエル・エンデ『モモ』

十九作目
「人非人でもいいじゃないの。 私たちは、生きていさえすればいいのよ。」
太宰治『ヴィヨンの妻』

一切、全部放り出して、陳腐な日々をただただ愛してたいの

オオケイ、全部そっぽ向いて　人非人でもいいや笑って泣きたいの
くだらんことを愛そうぜ　憂鬱、侮蔑、全部織り交ぜて

二十作目
「ぼくは人生を愛している。これはいわば告白だ」
トーマス・マン『トーニオ・クレーガー』

嗚呼、あなたのように生きたなら、僕はこんな化物なんかにならずにいられたのでしょうか
悲涙を湛えぬその目はこの世界をどれほどに美しく映してるのでしょうか

二十一作目
「頭の中は　本の山
永遠に読み続ける　悟ることなく」
アレクサンダー・ポープ『愚人列伝』

二十二作目(ラボラトリーシリーズ一作目)
「カットアップ」＆「フォールドイン」

二十三作目(ラボラトリーシリーズ二作目)
「パングラム」

二十四作目
「世界の価値は私たちの解釈のうちにある」
フリードリヒ・ニーチェ『権力への意志』

二十五作目
「月は崇高である」
アルトゥル・ショーペンハウアー『意志と表象としての世界』

二十六作目
「いいよ。泣くんじゃないよ。ぼくまたつかまえてあげるからね。」
モーリス・メーテルリンク『青い鳥』

チルチル　ミチル

二十七作目
「ではみなさん、
　
　喜び過ぎず悲しみ過ぎず、

　テムポ正しく、握手をしませう。」

中原中也『春日狂想』

二十八作目
「永遠を時間的な永続としてではなく、無時間性と解するならば、現在に生きる者は永遠に生きるのである。」
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』

二十九作目
「平坦な戦場で僕らが生き延びること」
ウィリアム・ギブスン『THE BELOVED (Voice for THREE HEAD)』

三十作目
「きれいは汚い。汚いはきれい。飛んで行こうよ、霧と穢れた空の中」
ウィリアム・シェイクスピア『マクベス』

三十一作目
「人間。人間を愛さなければならない。人間は素晴らしい存在だ。私は吐きたい──そして突如あれがやってきた、あの〈吐き気〉が。」
ジャン＝ポール・サルトル『嘔吐』

自分ぐらい自分で創れ

三十二作目
「私は、私の作品の中の人物に、なり切ったほうがむしろ、よかった。」
太宰治『HUMAN LOST』

三十三作目
「さあ　A列車で行こう

それがだめなら走って行こう」

寺山修司『ロング・グッドバイ』

三十四作目
「われわれがたまたま住んでいる世界の他に可能な世界が存在すると私は信じている。」
デイヴィッド・ルイス『反事実的条件法』

三十五作目
「大きな物語の終焉」
byジャン・フランソワ・リオタール

三十六作目
「この人生から自分を葬り去るのは、人生に毒づく楽しみを捨てることでしかない。これが、この世に"けり"をつけるつもりだと言いに来た人間に、返してやれるたった一つの答えである。」
エミール・シオラン『告白と呪詛』

三十七作目
「私は曇りない目でものを見ているという手前勝手な前提から出発するものは、もはやそこから踏み出すことができない。」
クロード・レヴィ=ストロース『野生の思考』

音符のような私達は
音楽になりたがっている
他者との響きで意味を得る
関係性の中にジャンプ

https://twitter.com/mad_hata/status/1654475896823205889?s=61&t=2FXf2ZWGAHp6cxkc2B7ZEw

三十八作目
「人生は一箱のマッチに似ている。重大に扱うのは莫迦莫迦しい。重大に扱わなければ危険である。」
芥川龍之介『侏儒の言葉』

三十九作目(ラボラトリーシリーズ三作目)
自動筆記（エクリチュール・オートマティック）

四十作目
「Is all that we see or seem But a dream within a dream?」
エドガー・アラン・ポー『A Dream within a Dream』

四十一作目
「幸福であるのは、たやすいことではない。自分自身の中に幸福をみつけるのは至難のわざであり、他の場所でみつけることなど不可能である。」
ニコラス・シャンフォール『性格と逸話』

「誰にも、それは、語れない
ことだけれども、それこそが、
いのちだろうじゃないですか、
けれども、それは、示かせない……」
中原中也『春宵感懐』

沢田凛さん×HaTaさん(編曲,mixを担当)