泣いたって喚いたって草臥れた夏は

「さむいな…」

さっさとお菓子を頂戴な

「単純ナ僕デ悪カッタネ」

嗚呼痛痛痛痛い

春よ来るな、僕を起こすな、それでも

声なき問答が僕を迷い苛立たせてゆく

浮世は常々、祭の幕開け

鏡に映る己が身ですら嘆かわしい

妄言多謝、悲喜劇は幕引き

爪先を少しずらし先の見えない明日へ向かうの

将に、上面の青二才の書生論

昏迷の末死ねないのなら何処へ向かえばいい

貴方と果報が、起きても来ないなら

何も見えない明日は明るい筈なのに

賽は投げられた

判っているよ期待って奴は何時だって虚しいんだと

堪忍せよ、背水は日常よ

清く正しく病めますように

雨露霜雪　一途に果てなし

未だ鳴いていたい僕は「螽斯」

説明できぬ感情も何時しか「名前」がついてしまいそうで怖い

撥々破々と玉を弾き音を繕う理迄もなく

「されど生きるは修羅の道」

仕方ないって悪心は止められない

その日まで「おやすみ」