ボカコレ2026冬100選(『つづら』Vol.2掲載)
100 曲 / 319 分 46 秒
おかの的:ボカコレ2026冬の100選です。
「「ボカロ」と「ことば」のwebマガジン『つづら』Vol.2」に掲載。
https://note.com/ayame_6th/n/nc76c84d88072
『つづら』とは
ボカロと言葉が好きな人のための、ちいさなボカロマガジンです。
『つづる』:短歌やエッセイ
『つらねる』:イチオシの100選
のふたつを軸に、合成音声音楽についての文章を書いています。
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B9☆-都市伝説依存症 feat.歌愛ユキ
現代社会では、都市伝説は「解体」される。
宮崎駿のインタビュー記事に、瞬時にアクセスできてしまうから、『トトロが死神だ』なんて話は、すぐにデマだと分かる。
現代社会は……インターネットは、フェイクニュースに溢れている。
『偽の首相スピーチを引き金に、核のボタンが押される』なんて、コメディ映画みたいな筋書きが、笑えない。そういう世界になってしまった。
『1997年7の月』に戻れたら。
インターネットが発達しきる前。夕方の通学路に、真夜中のテレビモニターに……フォークロアは、あらゆるところから私たちを見ていた。都市伝説の「血なまぐささ」で盛り上がれた『あの頃』は、「平和」だったのだ。 -
オールユーニードイズオーディナリーズ / 初音ミク
初音ミクしかり、各ソフトのキャラクター性・アイデンテティをテーマにした曲は、「VOCALOIDイメージソング」というジャンルになる(2026年4月4日現在、タグはついていないようだが)。
ラフなパーカーにアコギのミクが「西沢さん家のミク像」なんだ、というのが新鮮。ミクが「歌う」ではなく「作曲をする」というところが、GUMIやウナなど、他のライブラリを使う西沢さんPらしいな、と思う。
『200円の野菜ジュース』を買い、ライブの終わりみたいに三本締めを叩いて、「世界滅亡曲リンク」を巡回しながら、地球とともに炭になる。それほどまでに、音楽は染みついている。 -
きらいな君のこと - 初音ミク
「僕」は優しすぎるのだと思う。
嫌いな人のことなんて、頭から追い出してしまえばいいのに、それができない。
人を嫌いになるのは、難しい。
どんな人間にも、良いところと悪いところがあるからだ。私をいじめたあのヤンキーも、雨のなか、死にかけている動物に傘を差しだすかもしれない。
歌詞では「君が消えるように」と祈っているのに、サウンドのなんと柔らかいことか。
「僕」が見ているのは悪夢で、夢のなかでも「君」に苦しめられているのかもしれない。
それでも「僕」は眠りに縋るしかなく、「ただ眠る」。
もしかすると、幸せな夢を見ているのかも。 -
生存ログ - 重音テトSV
「生きてる」と感じる瞬間がある。大きな仕事を終えた時。タスクが予定通りに完了した時。
そこに「喉に指突っ込んでいる」瞬間が連なるのはなぜだろう。
この間、路上で吐いた。飲みすぎだ。
不思議なことに、車内や、後輩と別れるまでは、全くもって吐き気を感じなかった。
「吐いたら社会的に終わる」という他者の視線がストッパーになっていたのだと思う。
ひと目のない場所で吐く。
それは、誰のまなざしにもさらされない、個としての「私」が表出する瞬間なのかもしれない。 -
裏式萬屋壱号店 // テンタクル忍者 feat.初音ミク
不思議な道具を売ってくれる不思議な店は、いたるところにある。
最近だと「駄菓子屋銭天童」だろうか。
児童書だけれど、中学生にもかなりの人気だ。最新刊はすぐに売り場から消える。
町の雑貨屋や駄菓子屋は人を引き付ける。
文脈を無視した陳列は、
「この中におかしなものが混ざっているかもしれない」という空想を掻き立てる。
約束を守らなかった客が痛い目を見るのもセオリー。
和楽器のなかで大主張してくるギターソロが大好き。

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